子猫や猫の世話をする方法

2018/09/20
猫のウェルビーイングに貢献するものはたくさんあります。それを最初の日からきちんと提供することが、猫の健康と新しい家への順応を確実なものにしてくれます。
Adult Bengal lying on its back playing with a cat toy on a carpet.

重要な点

初めて猫を家に連れて帰るとき、基本的なものが必要になります。次のようなことに気をつけてください。

  • バスケット子猫や猫にとっての快適で安全な心地よい寝床となります。隙間風や人の出入りの激しい場所から離れた、子猫が安全に感じる場所で、できれば地面から上げた位置にしてください。
  • トイレ子猫が使用をためらうほど深すぎない程度に十分な深さのある容器と、排便を除去するための小さなシャベルを用意しておく必要があります。
  • 水入れ:猫がいつでも飲める新鮮な水を入れるためのボウルです。ボウルの代わりに噴水式の容器も利用可能です。猫は特に動くものが好きなことで知られており、噴水式の容器であればよりたくさん水を飲むよう促せます。
  • フードボウル汚れるのを防ぐために、水入れから十分離れた場所にキブル用の小型のボウルを置くようにしてください。あるいは、特に屋内飼育の猫の場合は、自然に備わる狩猟本能を引き出しながら、心と体に刺激を与える給与パズルを使用することができます。これらのパズルを利用する場合、猫が使い方を学ぶための移行期間が必要です。
  • キャット ツリー猫にとっての楽しさと便利さを兼ね備えており、猫が安全に引っ掻き、登り、隠れることができる装備品です。自然に備わる本能を尊重することで、猫の肯定的なウェルビーイングをもたらすことができます。

新しい猫に選択肢を与え、必要に応じて訪問者や大きな音から離れた静かな空間を見つけられるように、各アイテムを1つ以上家の中に分散させて置くことをお勧めします。 

環境

環境は、猫の健康とウェルビーイングの重要な要素です。好ましい環境とは、猫がそれほど問題なく安全に周囲に適応できるようになる環境であり、周囲の人々や物に慣れるのを助長します。

まだ小さな若い猫であっても、自分のテリトリーを作ってマーキングします。猫が眠り、遊び、狩りをして、食事をし、隠れ、登りそして抱きしめられる場所となります。家の中では、猫は4つの異なるエリアに分けて自分の生活を営むようになります。特に室内飼育の猫については、行動上の問題を避けるためにこれを尊重する必要があります。

  • 給与エリア猫のトイレや飼い主自身の食事の場所から離れた静かな場所にする必要があります。ダイニング ルームや邪魔になる可能性のある場所の使用を避け、食べるときに十分なスペースを確保してください。
  • 休憩エリア日光や熱源によって一日の中でこの場所は変化します。本来、猫はぐっすりと眠るのが好きで、大抵は自分に合った場所を選ぶので、選べるだけの十分な空きスペースがあることを確認してください。
  • 排泄エリアトイレは、フード ボウルや出入りの多い場所から離れた静かなところで、猫がいつでもアクセスできる場所に配置する必要があります。ストレスになる要素は避けるように注意してください。トイレが洗濯機の隣に設置された猫は、不衛生になることが知られています。各猫に十分な選択肢を与え、問題を回避するために、猫1頭あたり少なくとも1つの排泄用トレイとスペアを1つ用意することをお勧めします。
  • 遊び場猫の最大の生活スペースであり、リラックスするためのエリアです。走り回ったり、隠れたり、あるいは高い所にとどまったりできる場所である必要があります。キャット ツリーはこの活動を促し、猫の健康とウェルビーイングをサポートするための優れた装備品です。

運動

室内飼育の猫が、肉体的、そして精神的に刺激を受け続けるためには、十分活動することが必要です。具体的には次のことが挙げられます。

  • 興味を維持するために時折入れ替えが可能なたくさんの玩具、登ったり隠れたりできるもの、そして毎日定期的に家族と遊ぶ時間
  • 室内飼育の場合、グルーミングがより頻繁になり、動くことなく座りがちな傾向にあるため、特に長い毛の猫では、毛玉になることを防ぎ、また低い活動レベルに合わせた食事療法が必要です。
  • 猫が家具や壁に傷を付けるのはあまり喜ばしいことではないかもしれません。しかし、ひっかきは猫の自然な行動であり、これを行う場所を猫に与えることは重要です。少なくともスクラッチ ポストを1つは置くことを考慮してください

給与

飼い猫の場合、食物摂取量はいくつかの要因に依存します。猫は、人目や捕食者から離れた穏やかな空間で、かつ逃げ道を確保した状態で食事をすることを好みます。

猫専用に作られた高品質のフードだけが、年齢、品種、ライフスタイル、敏感さに関わらず、猫の健康を維持するために必要なすべての栄養素を確実に提供することができます。

  • 人間である私達の食事においては多様性から利点がもたらされますが、頻繁かつ連続的な変化は猫の消化には適しません。
  • 給与パズルは、猫を精神的に楽しませ、猫自身が食べ物のために動いて、狩猟本能を行使するのを促すための優れた方法です。
  • 狩猟行動は猫が食事の仕方に深くかかわっており、このため、量の多い食事を1回か2回ではなく、1日を通して複数回にわたって少量で食事をとる傾向があります。
  • 猫は、多数の必須アミノ酸を含むタンパク質に対する要求が非常に高く、そのうちの1つには動物の組織にのみ天然に存在するタウリンが含まれます。
  • 脂肪は猫にとって重要なエネルギー源であり、人間に推奨されている量よりも、猫が脂肪から得る日々のカロリーは高い割合となっています。
  • 猫には、食事からのみ摂取できるビタミンDなど、非常に特定されたビタミンとミネラルの要求もあります。
  • 生まれたばかりの子猫の消化管は子猫のために特別に処方されたミルクの消化に完璧に適していますが、消化能力は変化し、大人になる頃には、もはやラクトースを消化することはできません。
Adult cat standing on a table being brushed by its owner.

グルーミング

被毛にブラシをかけると見た目が良くなるだけでなく、抜け毛が取り除かれ、猫が毛づくろいの際に舐め取る毛が減ります。これには利点があります。猫は平均30%の時間を毛づくろいに費やし、抜け毛を口から摂取してしまい、毛玉や、ときには消化器系の問題につながるからです。

  • ペルシャのような長毛の猫は、毎日良質の櫛で注意深く毛をほぐしてあげることが必要です。
  • 短毛で毛が体に沿って寝ている猫(シャムやアビシニアンなど)は、手で数回なでてあげるだけで十分な場合もあります。
  • 中程度の毛の長さの猫やアンダーコートの厚い猫(メインクーンやエキゾチック ショートヘアーなど)は、週に1回、柔らかいブラシでくまなくとかすことをお勧めします。

優れた口腔衛生は、猫の幼少期から始まります。

  • 家に迎える際、子猫の歯はまだ乳歯のままです。乳歯は非常に脆いため、キブル(粒)は年長の猫のものよりも柔らかく、砕きやすくなくてはいけません。
  • 一部のウェットフードは子猫用に作られ、繊細な歯に合った優れた食感を備えています。
  • 歯磨きは口腔ケアの重要な部分です。猫専用の歯ブラシと動物用歯磨き粉の使用が推奨されます。

健康

猫の健康とウェルビーイングには、予防用のワクチン接種や錠剤から、ペット保険、避妊・去勢手術を行うかどうかまで、多種多様な要因が関係しています。これらの費用には、稀にしか発生しないものもあれば、食事やグルーミングと並んで発生する予算の一部と考える必要があるものもあります。

  • ワクチン接種は、一般的には生後2ヵ月頃に1回目、その後1ヵ月ずつ間隔を空けて2回目、月齢によってはさらにもう1ヵ月後に3回目の接種を行います。その後の追加接種は動物病院に相談しましょう。1-2回目のワクチン接種は、ペットショップやブリーダーで済ませていることもあるので、確認しましょう。
  • マイクロチップ装着とは、猫の首の皮膚の下にマイクロチップを無痛で挿入することを指します。これによって、獣医師や猫の保護団体が小型スキャナーでチップを「読み取る」ことができます。獣医師は、定期的な診察のどのタイミングでもこの処置を行えます。
  • 猫にノミや蠕虫、ダニがつくのを予防することは重要です。良質なブリーダーは猫が産まれた直後から寄生虫対策のプログラムを開始します。また、大抵の動物保護団体でも、世話をしているすべての動物について蠕虫とノミ対策の優れた治療計画を始めます。子猫や猫の提供元に、新しく迎え入れる猫の治療歴を尋ねることが重要です。
  • 去勢は、ペットオーナーが行う決断の中でも極めて責任の重いものです。猫の去勢は以前より、生後約6か月以降であればどの時点でも行われてきました。
  • 健康上の問題を防ぎ、体重や行動の変化を監視するには、獣医師による毎年の健康診断を受けることが重要です。

トレーニング

子猫の教育の大部分は、生後6か月までの間に行われます。主に母猫ときょうだいによる教育を通じて、子猫は最初の3か月でほとんどの行動を習得します。

つまり、猫を家に迎える時点で、猫の基礎教育に関してできることは限られていますが、それでも飼い主には責任があります。飼い主の役割は、新しい環境で猫のトレーニングを完了させ、望ましくない行動に対処することです。

保険

保険に加入することで、万一の場合に必要となるケアを提供できるため、心の平穏が確保されます。

ペット保険会社はさまざまな保証レベルを提案しており、保険料は猫の年齢や品種、大きさや種類、そしてお住まいの地域によって変わります。

以下の方法で、あなたと子猫に適した保障内容を探しましょう。

  • インターネットを使ってパッケージ プランを比較する
  • 獣医師に相談する
  • ペット雑誌を読む

猫や子猫の世話に必要なものを全部用意することは、最初は大きな負担に感じられるかもしれません。しかしそれによって、適切なスタートを切ることで、猫が新しい家に適応し、幸せで健康的な生活を維持できるようになります。

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