毎日~週数回
ショート~ミディアムロング ヘアー:
週1回はブラッシングしてあげましょう。スリッカーブラシを使用し、できるだけ抜けた被毛やはがれた皮膚、不要なアンダーコートを取り除きます。その後、獣毛ブラシを被毛の方向に沿って掛け、抜けた毛を集めます。しっぽや足先には目の粗いくしを使いましょう。
ロングヘアー:
毎日ブラッシングをしてあげましょう。スリッカーブラシを用いて被毛の方向に沿って掛け、被毛の絡まりや毛玉を取ります。被毛が長いため、ブラッシングで皮膚が引っ張られて傷つかないように注意しましょう。ヨークシャーテリアなどのシルキーコートの犬には獣毛ブラシを使用し、被毛に艶が出るようにしてあげましょう。
歯のケア
犬は虫歯にはなりにくいのですが、歯石がたまると口臭がひどくなったり、歯周病を引き起こしたりします。たまった歯石を動物病院で取り除くこともできますが、その際は全身麻酔が必要です。犬の体に負担をかけないためにも、子犬のうちから週に1~数回を目安に歯磨きを行いましょう。
歯磨きは、人の子ども用の歯ブラシなどで行います。ブラシをいやがる場合は、指先にガーゼを巻いてこすってもよいでしょう。口の中に手を入れてもいやがらないようにするためには、子犬の頃から根気よく続けることが大切です。どうしても歯磨きをいやがる場合は、犬用のデンタルガムをかませるだけでも効果があります。
ときどき必要
爪のケア
犬の爪には、狼爪と足先の爪の2種類があり、どちらも伸び続けます。狼爪はいわゆる親指の爪で、地面につかないため、放っておくと伸びすぎて犬の足を傷つけることがあります。足先の爪は日常の中で自然とすり減っていきますが、あまりにも長くなっている場合には切る必要があります。
爪が地面に当たっている音が聞こえる場合は切ってあげましょう。その際は専用の爪切りを使用し、爪の付け根を親指で軽く押し下げます。透明の爪なら、ピンク色の三角形をした血管部分が爪から透けています。そこに近い部分まで、少しずつ切っていきます。爪が黒っぽい場合には、爪の下側から血管が見えます。爪を切る際は、血管部分を切ってしまわないよう注意が必要です。血管部分を誤って切ってしまい出血した場合は、コットン、ガーゼ、止血剤などを使って1時間程度止血しましょう。狼爪は、被毛で覆われていることが多いですが、足先の爪と同じ方法で切ることができます。
耳のケア
耳を掃除する場合は獣医師のアドバイスに従いながら行いましょう。犬の耳は、垂れ耳か立ち耳のいずれかの形です。垂れ耳は、通気性があまり良くないため、定期的に検査をする必要があります。
目のまわりのケア
目は、本来潤っていてキラキラと輝きがあり、白目部分は充血などが見られず、薄すらとピンクがかっている状態が正常です。通常は目ヤニが溜まることもありません。目の周囲に毛がある場合は、涙やけ(流涙)が見られることがあります。眼の周りの汚れや目ヤニ、涙やけなどは、しめらせた綿などで軽く拭き取りましょう。
必要に応じて月1-2回程度
トリミング
早い時期からトリミングに連れて行くことで、グルーミングや衛生面のケアに慣れさせることができます。
体をさわられることに慣れさせる
犬は本能的に、体の特定の部位をさわられるのをいやがることがあります。しかし、人と一緒に暮らすためには、どこをさわってもいやがらないようにしておくことが大切です。グルーミング、病気やけがの治療も、犬に触れずにおこなうことはできないからです。
さわられることに慣れさせるため、犬が「さわられる=よいことがある」と感じられるよう、遊んでいるときなどに犬の様子を見ながらいろいろな部分に触れていきます。足先などは強くにぎったりせず、手のひら全体でなでることから始めます。ポイントは、犬がいやがってもやめないこと。いやがったときは叱らず、ただ犬の反抗は無視して淡々とさわり続けます。これを繰り返すうちに犬はさわられることに慣れ、さらに「飼い主に逆らっても効果がない」ということも感じ取るようになります。家族にさわらせるようになったら、家族以外の人にもさわってもらう機会を作っていきましょう。
どうしてもいやがる場合は無理をせず、トレーナーのアドバイスを受けましょう。
さわられるのをいやがる部位
- 首まわり、のど元など神経が集まるところ
- 腰まわりやおしりなど、自分の目線から外れるところ
- おなかや足裏など、本能的に弱点と感じるところ